2006年12月21日

パーラーギター製作記録3

製作記録2からの続きです。

PG-226.jpg2006-08-06
バインディングの接着、やっと開始です。
最初はバック側の、折ってしまったバインディングから。難しそうな所から始めるから余計に時間がかかるのですなあ。私、食事の際は一番最後に美味しいオカズを食べるタイプです。
え、さて、先にバインディング・テープを用意しておきました。こうしておけば接着中の慌ただしい時にテープをちぎらずに済みます。実はこのテープ、今回が初使用となります。LMIから購入です。使用感は一言、「サイコー!」であります。最初からコレにしておくんだった・・・。そして、例によって膠での接着となるのでありますが、何だか今日はクサいのです。膠は動物由来の接着剤ですからクサいのは当然ですが、いつにも増して今日はクサい。夕べ新たに作ったばかりですけど、高気温の所為でしょうかね・・・?

PG-227.jpg接着後は写真の様な状態となりました。スプール・クランプはハタガネの滑り止めです。まあ、割とキレイに収まったのでないかい?と一安心でしたが、さにあらず。




PG-228.jpgちょっと間を置いてから確認するとまばらに隙間が出来ておりましたので、更にハタガネを追加する事となりました。別に何本追加しても良いのですが、気持ちとしてはハタガネ無しでバシッ!と決めたいのが本音・・・。



PG-229.jpg 2006-08-07
早々と反対側のバインディングを接着です。テープを貼り終わった直後「このままイケるか?」と思いましたが、やはり隙間が若干出来ておりました。



PG-230.jpgということで、ハタガネ出動であります。どうしても「くびれ」部分が厳しい様です。なんとかこのペースでトップ側の接着も済ませたいところですが、果たして・・・。




PG-231.jpg2006-08-08
ちょっと寄り道。
バインディングの余分をザザッと落としたりして。
接着前に若干のメンテを行なったお陰か、思ったより悪くない仕上がりです。左右のくびれ部分はこの様に仕上がりました。パッと見た感じではスムーズ。

PG-232.jpgしかし、よく見ると左側のくびれ下部に隙間が少々。写真では分かり辛くても実物ではハッキリと分かるレベルです。





PG-233.jpgそして、バック側バインディングの「ハイライト」がこれです。これはもう、一目瞭然でありますね。折れと隙間です。まあ、このくらいだったら私でも何とかリカバリー出来そうです。しかもこの部位はボディの高音側の裏になる所なので演奏中は全く見えません。思い切り直してみようと思います。


PG-234.jpg2006-08-09
トップ側のバインディング接着です。
トップの溝はヒネリが入ってない分、接着し易い筈です。仮合わせでもそこそこ良好な結果が確認出来ています。



PG-235.jpgで、接着しました。ご覧の通り、テープだけで固定する事もできました。多分、今までで一番スムーズな固定だったと思います。なんだかスッキリした気分。反対側も是非、この様にスムーズに固定出来てほしいものです。



PG-236.jpg2006-08-09
バインディングの接着が完了しました。後は、表面を削って面一にしていくのみであります。しかしこれもまた、時間をかけてゆっくりと仕上げていくのですな・・・。まずはノミとスクレーパーでザクザクじょりじょり、であります。


PG-237.jpg今日はここまでにして、久しぶりにOO-15をかまってやろうかな、と。





PG-238.jpg2006-08-10
今日もえらく暑い1日でした。作業部屋の中はうだる様な暑さ、熱さで熱中症一歩手前状態。そんな暑さの中、半ば朦朧としながらもバインディングを削り終えました。結構キレイに巻けていた事もあって、ウレシいので写真をアップしました。
トップ・ネック側、

PG-239.jpgトップ・おしり側、






PG-240.jpgバック・おしり側 であります。






PG-241.jpgネックのフィッティングが終わったら、角を丸めようと思います。そのネックは未だに角材状態でありますが。さて、そのネックを付ける為にはジョイント部を処理しなければなりません。ということで、ダヴテール・ポケットに出現願う事にします。ネックブロックは予め積層で凹形状が出来ていますので、覆われた部分を削るだけです。ここも慎重に時間をかけて削りましたが、どうしてもポケット内部にノミが当たってしまいます。見えない所とはいえキレイに仕上げたかったのに、なかなか上手く出来ないのであります。

PG-242.jpgまだまだ、精進。






PG-243.jpg2006-11-15
まーたまたご無沙汰してしまったパーラーギター。
そろそろ再開したいと思います。
遅い晩飯を食べたりとかネック周りの寸法の再確認とか、膠を仕込んだりとか色々な事をしているうちに時間がどんどん過ぎていきます。結局、今回はヘッド表面に残るスカーフジョイントの段差を整えただけで終わりました。次回はヒールを接着しようと思っております。
パイナップルを納品して若干の脱力状態でしたが、まだ製作途中の物がいくつかあります。更には、パイナップルと同日に受注した「先輩のギター」という物もあるワケです。こちらはまだ素材と図面だけの状態になってるのでありますが、製作に着手する前にせめて初製作のギターを多少なりとも進めておくべきだと思うのです。もう少しギター製作のノウハウ(なんて大袈裟な内容では無いですが)を吸収して、それから「先輩のギター」に取掛かりたいのでありますね。まあ、その「先輩」はこんな私のスキルを理解した上で発注してくれたのですけども。でも、それにしてはベネチアン・カッタウェイ仕様てのはハードル高いぞ・・・。

PG-244.jpg2006-11-17
ヒールの接着であります。
巷を見渡してみるとスティール弦ギターのヒールは1ピースか2ピース。しかし私のギターは3ピース。なんででしょう。理由は、単に材料の都合だけなのです。


PG-245.jpgこうして何気なく切って貼って作ってるのですけど、この木は既に入手できなくなりました。ホンジュラス・マホガニーはハカランダ等と同じくワシントン条約に引っ掛かった様です。既にLMIやStew-Macのサイトではアメリカ国内向しか発送しない旨が記されています。このネック、製作途中から希少材になってしまいました。

PG-246.jpg2006-11-19
ダヴテールをザックリと削り出しました。3ピースのヒールへ斜めに鋸を入れていきます。加工しやすいマホガニーといえど、厚みがあるとちょっとだけ気を使います。次はノミでザザッと面を揃えていくのですが、この時点で何かおかしい事に気付きました。


PG-247.jpgこの写真をご覧下さい。色が違っていますね。指板側の1段が黄色ぽく、他の2段が赤みがかった色になっています。赤みがかった方はサクサクした感じで削れますが、黄色ぽい方はしっとりした感じです。もしや、これはホンジュラスとアフリカンのハイブリッド・ヒールを作ってしまったのか?いや、しかし、私はLMIからアフリカン・マホを購入した事はありませんし、材の厚みと幅を確認すると、どう見てもLMIの規格で揃っています。更には、LMIではアフリカン・マホのネック材は売ってない筈です。したがって、以前購入したアイチ木材のアフリカン・マホのネック材と取り違える事はない筈です。ちなみにネック材はLMIよりアイチ木材の方が若干太く厚くなっています。

そこで考えられるのは・・・
1 : LMIがヒールブロック材の選択を取り違えて何故かアフリカン・マホを送って来た
2 : ひょっとしてホンジュラス・マホはグレード違いで赤みがかった色があるとか
3 : なんだかよく分からないけど、とにかく私が悪い
の3つでしょうか。「3」である疑いも濃厚ではありますが、全く思い当たりません。

PG-249.jpgま、理由はどうあれ、既に接着&切削をしてしまいました。何とかしましょう。マホガニーといってもホンジュラスとアフリカンでは樹種が違うワケですが、材としての性質はまあまあ似通っていると思います。なので、今回は色のバラツキを抑える事で事態の収拾を図る事にしました。


PG-248.jpgこちらの写真をご覧下さい。
LMIのローズウッド色フィラーと柿渋で目止め&着色し、KTM9で一度塗りしてみました。違いが分からないでもありませんが、悲観する程でもないと思える色合いです。向きを変えれば全く色の差が分からなくなったりもします。
ということで、仕上げはこれで行く事にします。

PG-250.jpg2006-11-21
ネックとボディを合わせ込み中です。

この、あともう少しというところが・・・



PG-251.jpgなかなか入ってくれないのです。






PG-252.jpg2006-11-24
徹夜してしまいました。
手が遅いものですから、集中すると数時間があっという間です。
これからもうすぐ出勤なんですけど・・・ まあいいか。
という事で少し更新が遅れましたが、ネックの合わせが終わりました。ジョイントが表面板から0.2mmほど飛び出てますけど、ここは後で削ります。ネックは仕込み角が付いているので僅かに逆反りになっています。で、この飛び出たジョイント部を削る事でネックと表面板がスムースに連続する、と。これ、昔にどこかのサイトで覚えました。成る程なあ、と感心したものでした。仕込み角が付くと厳密にはジョイント部で折れる事になるのに、指板はどうするんだろ?という疑問が以前からあったのですが、割とシンプルに事を進めれば良かったのですね。それから随分と年月が経った訳ですが、やっと自分もそれを実践出来るところまで来ました。

PG-253.jpgジョイントをバックから見るとこの様になっております。あちこちキタナい事になってますけど、これらは全て削られる予定です。




PG-254.jpg角度を変えてもう1枚。ダヴテール・ジョイントの製作はこれが2本目ですけど、私にはまだまだハードルが高いです。もう、シム使いまくりだし。 死む〜。(男おいどん)




PG-255.jpgそれだけに、時間を掛けて(このレベルですが)出来た事にとても充実感を感じるのであります。でも、まだまだやる事てんこ盛り。




PG-256.jpg2006-11-27
ネックの整形に入りました。まずはヒールから。
とにかくザクザクと削り倒していきました。民芸品職人の気分です。この作業は毎度毎度の事ながら時間を掛けてのめり込んでしまいます。まだ後で削り揃えないといけないのに「うーん」なんて唸りながら微妙な形にこだわったりして。(その割にはかなりラフだったりするのでありますが)

PG-257.jpgでは、アタッチ。
これが裏側から見たところ、





PG-258.jpgこちらは表側から見たところです。まだ若干太っちょなヒールですが、かなり雰囲気が出てまいりました。
おっしゃあ、次はヘッドじゃい。




つづく
posted by schuntama at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 休止中:パーラーギター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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