2006年12月17日

パーラーギター製作記録1

製作記録1です。

PG-1.jpg2005-09-28
ウクレレの時は全音キットからの入門だったけども、ギターはいきなり製作してみることにしました。サイズ的にも興味のあったパーラー・ギターです。まずはモールド製作。あとでヒンジを付けて開閉仕様にする予定。


PG-2.jpg2005-10-07
トップ、バックのテンプレートです。
左の半ペラのものが今回のパーラー用になります。ちなみに、一番小さいのはベビー・ウクレレのものです。テンプレートを作っておけば、材料取りがやり易くなります。自分のボディ・シェイプの記録にもなりますね。素材は段ボールでもベニヤでもよいのですが、木目を確認しながら材料取りができるので塩ビ板を使う様にしています。カッターで何度かスジ目を入れれば手で折ることができるので加工も楽です。

PG-3.jpg2005-10-19
やっとモールドが出来上がりました。ロックとヒンジを付けて開閉できる様にしました。部品の入手先はもちろん「私のワンダーランド」であるホームセンターです。



PG-4.jpgヒンジはロアー側に設置し、アッパー側はパッチン錠でロックします。





PG-4A.jpg噛合部はこの様にダボを接着してズレ止めにしています。ボール盤のおかげでこうした加工もラクになりました。





PG-5.jpgロックを外せば180度まで開くことができます。サイド板を曲げてセンター合わせをカットするまでの間、この状態にしておけばモールドへのフィッティングが容易です。モールドの外形は四角いままですが不都合が出てきたらその都度加工していこうと思います。そもそもモールドを分割するのはボディを取り出し易くする為でもありますが、固定方法としてはプロ・アマ問わずボルト止めのものが多い様に感じます。今回の様なヒンジ式を採用する方はあまりいない様です。

ちなみにこの構造はこちらのサイトの「見よう見まね」です。ハワイのルシアーであるBob Gleasonさんのブランド、ペガサスです。以前はコンサート・ウクレレの製作などのページが沢山紹介されていましたが、残念なことに現在は製作に関するページはほとんど削除されてしまいました。モールドに関するページもなくなっています。残念・・・

PG-6.jpg2005-11-28
あ、そういえばこれもあったんだった!
というくらいご無沙汰してしまったパーラーです。まだちっとも手を付けていないのですが色合いの確認がてら材を並べてみました。トップにはシトカ・スプルース、サイド・バックはマンゴー。ネックはホンジュラス・マホガニーでマーチン・タイプのSQロッドを入れる予定。指板、ブリッジはエボニー、バインディングはインディアン・ローズを使います。パーフリングはありません。ソリッドな印象にしたいと思っています。

PG-7.jpgシトカは我が家に届いてからずっとこんな感じでぶら下がっています。外形線はLMIで書かれた鉛筆書きのものです。パーラー・サイズはこれよりももっと小さくなります。ボディには今一番試してみたい材、ハワイアンなイメージ、という理由でマンゴーを選んだのですが、加工性、音響特性については全く未知(無知)です。しかも板の幅が120mmしかないので、パーラーといえども2枚接ぎでは足りません。よって、D-35よろしく3ピース・バックとなります。
んー、ゴタゴタ言ってますけど、とにかくギターを作ってみたいワケです。どんなモノになるか、出来上がるのかさえも分かりませんけど、それでスラック・キーを弾いてみたいのです。で、弾いてみてガッカリするのです、きっと。なんじゃ、こりゃ、って。そして、次はもっと上手く作らねば・・・とかブツブツ言いつつ、勉強するのですね。
多分。

PG-8.jpg2005-12-24
材を切り出す前からすでに忘却の彼方となりつつあるこのプロジェクトです。しかし頭の隅ではちゃんとプランが進行しておりまして、時折こんなことをしては推敲を繰り返しています。今日も仕事中に弦長とブリッジ位置のバランスをどうするかという事を・・・ いや、なんでもありません。
写真の図面は、以前LMIから購入しておいたスタイル5のものです。ギター製作は全く初めてなので、こういった参考資料が必要になりました。あくまで「参考」なので、この通りに作るワケではないのです。(ここがミソ)
図面の上にスタイル5よりも若干小さなテンプレートがのせてありますが、これから製作するモノはスタイル5とバリトン・ウクレレの中間くらいのサイズです。まあ、どっちもどっちというか・・・ ビミョーなところではありますな。エクストラ・ライト・ゲージのスチール弦を使う予定ですが、初めてだけに変なギターが出来そうでワクワクです。本当は今スグにでも製作開始したいのですが、その前に作業部屋の大掃除など先にやっておかねばならないことがテンコ盛りです。

PG-9.jpg2005-12-27
ワークベンチを新設した勢いで、ブックマッチ接着のジグを作りました。まずはベニヤの切り出しです。早速、ベンチの広さが効果を発揮しております。大きなベニヤもラクに加工できる様になりました。


PG-10.jpg次に紐を引っ掛けるアーム部分の加工です。「コの字」に切り欠くので面倒です。ヘタな私は3種の鋸を使って切りました。





PG-11.jpgということで切り欠きが完了です。






PG-12.jpg今度は端材を使って、ジグを万力で固定するための足を付けます。






PG-13.jpgこれが万力で挟んだところです。万力が妙に小さい気もしますがダイジョウブでしょう。





PG-14.jpgとりあえず完成しました。
前回作ったクサビも流用できそうです。紐も丈夫そうなものを買い直しましたよ。このジグは性能は良い(ウクレレ2台で実証済み)のですが、作るのが面倒とか保管時に嵩張るとかその他諸々の問題もあります。ハタガネやクランプで固定するのが一般的な気もしますけども、結局好みの問題でしょうね。

PG-15.jpg2006-01-02
2006年の製作はパーラーから始まります。
このまま年末を迎えない様に気を付けたいと思います。
(とうとう年末を迎えてしまいました。2006-12-17)
ということで、まずはブックマッチから開始です。接着面を鉋で削りますが、なかなかキレイに出来ません。この接着面は意図的に隙間が出来る様に調整しますが、これが難しいです。全長の中間あたりが一番広く(といってもコンマ数mm)なる様に弧を描く隙間です。結局、ペーパーでゴシゴシ最終仕上げです。

PG-16.jpgボンドを塗ったらおもむろに縛ります。5mmの太さの紐を使いましたが、いい感じです。最後にクサビを通すとテンションがかかり、コンマ数ミリの隙間がゼロになります。




PG-17.jpgそれにしてもパーラー・サイズは小さいです。LMIが書いた外形線に対して異常に小さく見えます。間違えたかと思いました。ま、ウクレレからのステップ・アップには丁度良いかもしれません。しかも今回のモデルは、スタイル5よりも少し小さめです。
実は同じモールドでナイロン弦モデルも作る予定があります。「コアロハ・D-VIのバリトン版」の様なギターをイメージしています。私はハワイ音楽が好きなのでスティール、ナイロンともウクレレ的テイストを織り込みたいな、と。それがサイズに現れたワケですね。

PG-18.jpg2006-01-04
ボディ材の選定、切り出しです。
マンゴーは色ムラが多く、虫食いも結構あります。いかにも南国の木といった風情があります。見た目も甘そう。以前はどこかで育っていたこの木にリスペクトしつつ鋸を入れていきます。
元は縦横120mmの角材を購入時に4mm厚の板に製材してもらいました。その後、湿度50〜60%の環境で14ヶ月程乾燥させていました。本来なら温度も含めもっとシビアに管理し含水率もキチンと確認するのだと思いますが残念ながら私の環境では年間を通して湿度を50〜60%に維持するだけで精一杯です。

PG-19.jpgヘッド・プレート分も含めて切り出しが終わったところです。木目の方向を見つつ、節や虫食いを避けて色の良い部分を選びました。といっても、もともと幅の狭い材なのであまり選択肢はありませんでしたが。そこそこカーリーが入っていますがサイドはちゃんと曲げる事ができるでしょうか・・・。


PG-22.jpg2006-01-06
ネック作業をちょろっと。
トラスロッドの溝掘りに初チャレンジです。今回使うロッドはアジャスタブルではなく、スクエア・ロッド(SQ)にしました。断面寸法が約10×10mmの鉄製角パイプです。課題はズバリ、「どうやって溝を掘るか」です。あまり騒音を出せませんので。散々考えた挙げ句、ノミで行けるところまで掘ってからドレメルでサッと仕上げることにしました。上の写真がその作業の模様です。

PG-20.jpg先立ってネック材を鉋がけしておきます。NEWベンチは作業がラクです。シュルシュル鉋、楽しいな・・・





PG-21.jpgと思っていたら、虫食いが出てきました。まあ、削っていれば無くなりそうではあります。





PG-23.jpgノミや彫刻刀で掌が痛み出した頃に何とか溝らしきモノができたのでドレメルで一気に整形し、溝は完成しました。(ちょっとガビガビでありますが)




PG-24.jpgロッドの上面をマホガニーの端材でカバーしておきます。このマホ板は「Kさんのウクレレ」の端材です。ちょい短かったので継ぎ足します。




PG-25.jpgボンドを流したら板をかませてクランプ、クランプ、クランプ。






PG-26.jpg硬化後はこの出っ張りを鉋で落として平面に戻しておきます。カバーとして残る厚みは0.5mm程になる予定です。
うーん・・・。 これで良かったのかな・・・?




PG-27.jpg2006-01-07
3ピース・バックの接着です。
2ピースではブックマッチといいますが、これは何というのでしょう。一枚増えただけで基本は同じですから、手早く接着して縛りました。継ぎ目にはローズウッドのストライプを入れる予定ですのでストックしてあるバインディングを半分に切った物を使います。

PG-28.jpgバックの板厚調整後にルーターで溝を彫ってから埋め込みますが、確認のために3ピースの接着前に挟んでみました。





PG-29.jpgこの見栄えに加え、外周にもローズウッドのバインディングを巻く予定です。本体の材そのものが派手目な印象なので、他の部分はシンプルにまとめたいと思います。




PG-30.jpg2006-01-08
ヘッド・プレートもブックマッチしました。黄色のストライプがいいアクセントになっています。テンプレートも新調しました。半分だけのものですが、中心を合わせて反転すれば完全に左右対称にすることができます。


PG-31.jpgトップ材同様、接着面を鉋で削ります。トップでは苦労しましたが今回は小さいので簡単に終わりました。





PG-32.jpg合わせに隙間が出来ない様に圧をかけて接着します。小部品なのでこんな感じで接着しています。ハタガネの圧力で材が反り返らない様にクリップで押さえております。小さくても気は抜けません。




PG-33.jpg2006-01-09
バックの鉋がけをやってみました。
これほどのカーリー材は初めて扱うので不安でしたが、ものの見事に不安が的中です。カーリーに鉋の刃が引っ掛かって、材の表面がえぐれてしまいます。とはいえ、こうなる事は想定の範囲内でした。もう1台用意した鉋の刃に目立てヤスリで溝を入れ、問題解決です。材に対する刃の抵抗が減るので、作業性が劇的に改善されます。

PG-34.jpgこれが仕上がったカーリーのアップです。すごい立体感。でも、全くの平面です。





PG-35.jpgこちらは全体。なんだか豚肉の様な色合い。(?)といったワケで、4mm以上あった厚みを3mm弱まで削りました。さらにコンマ数mmを箱になった後の過程で調整していこうと思います。(シロートの証)



PG-36.jpg
-2006年1月9日追記-
目立てヤスリで刃に溝を入れた鉋の写真です。溝の間隔は5mmピッチです。



PG-37.jpg2006-01-10
ヘッド・プレートの接着が硬化したので、これにも鉋がけ。今回は普通の鉋刃で問題無く作業できました。ここは最初からカーリーがハッキリ出た材を使いましたが、杢目は塗装をすると一層ハッキリと見えてきます。でも今は塗装には早過ぎますので、とりあえずカーリーがそれほど出てない端材で試し塗りしてみました。

PG-38.jpgすると・・・ かなりハッキリ杢目が出てきました。左は水性クリア(KTM9)、中はオイル(Tru-Oil)、右が鉋がけ前の状態です。ここまでハッキリと杢目が出てくるとは思っていませんでしたので、ウレシい反面またまた作業性の不安が頭に浮かんできます。

ウクレレ4号機ではメイプルさんからかなり怒られました。そして、このマンゴーさんも手強いです。バックの鉋がけではジャブを受けましたが、サイド板を曲げる時も心配です。「なんじゃ、その曲げ方は!戯けが。割れてくれるわい!」バキ!てな感じで苦労しそうな予感がヒシヒシと・・・。

PG-39.jpgこの手強いマンゴーさんも鉋屑になればカワイイものです。お菓子みたいで、おいしそうですらあります。さすが、南国のフルーツの木です。




PG-40.jpg2006-01-12
ローズウッドのバック・ストリップを接着しました。バインディングを切って使ってみましたが、いい感じで収まりました。
最初にルーターで溝を彫っていきます。このマンゴーの木は固さや質感がコアとホンジュラス・マホの中間くらいの感じです。作業中に飛び散る木屑の匂いは仄かに酸っぱい感じ。
やっぱりフルーツ系?

PG-41.jpg溝が彫れたところで仮合わせしてみました。溝の縁は脆く、解れ易いので気を付けながら作業します。





PG-42.jpg合わせを確認した後、当木とクランプで接着しました。この当木はブックマッチ用ジグを作った時の端材です。接着時の効率良く効果的な固定方法というのはなかなか難しいものです。クランプするだけでもイメージ通りに出来なくて冷や汗をかく事もありましたが、最近は予め固定のパターンを確認、練習してからクランプする様にしています。接着時のクランプ作業は時間勝負ですから、慌てずスムースな動きを心がけています。

PG-43.jpg2006-01-13
再びネック作業です。
今回はヘッド部分を接着して「への字」にしました。色々な事の合間にネックを作っているので牛歩になってます。



PG-44.jpg以前トラスロッド上面をマホガニーの端材で塞いだままでしたので、そこの鉋がけから始めました。





PG-45.jpg最初は3mmの厚みがあった端材も鉋をかければこの通り。0.5mm厚の薄いカバーになりました。ロッドの端末が見えてますが、端材でフタをする予定です。




PG-46.jpgこの後「への字」に接着したのですが、斜めに接着するので固定方法は重要です。ズレたまま接着されてしまうと修正が大変そうであります。削りでどんどん修正していったらウクレレ・サイズになっちゃったりして。



PG-47.jpg2006-01-14
バック・ストリップを削りました。
これもチマチマ地道な作業です。線の様に細い木を削るだけだからあっという間・・・と思うでしょう? それがそうでもないのです。(ワタシの腕が悪いとかはさておき)


PG-48.jpgバインディングやストライプ等、見た目のアクセントにも使用するものは本体とは違う色や素材を用いる事が多いかと思います。今回のものもそうですが、素材が違うと固さも違うことがよくあるワケです。ちゃんと面一に削ったつもりでも固い方が削りきれないで微妙に残ったりします。むしろ、逆に柔らかい方がどんどん削れている事の方が多いかもしれません。
と、その様な事態を避ける為にヘタクソなりに神経を使って作業するので、もともと手の遅いワタシは作業スピードが更に遅くなるのでした。

PG-49.jpg豆鉋でざざっと削って普通の鉋で軽く面を均して、スクレーパーで仕上げました。これは削り屑の写真ですが、左は鉋屑、右がスクレーパーの削り屑です。スクレーパー屑が粉になっているのは最後に面を均した時のものです。ラフに削る時はまるで「マイクロ鉋」の様な削り屑が出ます。


PG-50.jpg最後に外形線とカットする線を書いて、今回の作業はおしまいです。





PG-51.jpg2006-01-15
今日はこれしかできませんでしたよ。(;-_-)
時間がない時というのはこんなものですけど、継続は力なり。
出来るだけ木に触り続ける小さな積み重ねが私には必要なのです。



PG-52.jpgということで、バックの外形をカットしたワケです。材に形が現れることで、一気に現実味が出てきます。





PG-53.jpgパーラーとはいえソプラノと比べるとやはり大きいですなあ・・・。





PG-54.jpg一方、ギターとはいえOO-15と比べると・・・ やはり小さいです。目論み通り、期待の持てるサイズ感。これは何が何でも完成させねばなりませんなあ。




PG-55.jpg2006-01-19
ブレース材を切っております。
実は数日前からちょこちょこと進めてまして、やっとここまで揃いました。トップにはシトカ・スプルース、バックにはマホガニーを使おうと思います。このマホガニーはウクレレのネックを作った時の端材です。これは今回切ったばかりで、近々鉋がけしようと思います。

PG-56.jpgスプルースは以前に鉈で割った物です。歩留まりが悪いので切り辛いです。極力、柾目を保つ様に気を付けながら厚みを出していきます。




PG-57.jpgこのスプルースはXブレースにする部材です。






PG-58.jpg切り終わったところで福笑いをしてみました。弦の本数以外でウクレレとの違いを実感できる部分であります。この他にパッチの類いを作るのですが、サウンド・ホール・パッチの構成で悩んでいます。ウクレレでやっていた例のロゼッタ一体パッチをどう作ろうか、というところです。ウクレレの時と違って大きいですから、手持ちの材でやるには板厚、歩留まり、木目の方向などに制約が出てきます。ま、考えるのもまた楽し。

PG-59.jpg2006-01-23
割れ止めを接着しました。この作業はウクレレでもやってますけど、違うのは3ピースバック故に2本接着する事です。




PG-60.jpg材料はスプルース・トップの端材です。十分に使える量がありました。





PG-61.jpgそれをこの様にカットしますが、厚いですな。5mmもありますよ。まあ、これは接着後に2mmまで削ろうと思います。





PG-62.jpg4本あるのは材の元の幅が割れ止めに必要な長さよりも短かった為です。なので片側に2本をこの様に継いで使います。ただ、この様にブレースの幅内に継ぎ目がくる様に接着します。後でブレースが収まる部分を削ってしまいますから、真っ直ぐ接着すればOKですね。


PG-63.jpgと、いった事を念頭に置いて予行演習です。この時にクランプの配置も確認しておきました。で、写真の様に接着です。反対側も同じパターンで接着しました。
んんー、そろそろトップやサイドの準備でしょうかね・・・。あ、ブロックを全然やっていませんよ。


PG-64.jpg2006-01-25
今回も地味〜な作業であります。割れ止めの厚み落としと角R削りです。実は今日は風邪気味でして、作業はお休みするつもりでした。昨日接着したままのクランプだけ外してギターをちょっと練習したら寝ようかなあ・・・なんて思いながらクランプをカチャカチャと外してましたが、フと気付いたら鉋がけしておりましたよ・・・。 習慣とはコワいものです。
というワケで、鉋がけ。5mmから2mmへひたすら削りました。スプルースは柔らかいのでそこそこの時間で終了です。

PG-65.jpgお次はペーパーで角を丸めます。多分これは音に影響することは無いのではないかと思うのですが、サウンド・ホールから丸見えになる部分でもありますし、やった・やらないで見栄えの印象はかなり変わります。で、2本とも丸めました。今回のジミー・ワーク終了。


PG-66.jpg2006-02-10
またもや製作が間延びしたパーラーであります。
今回はトップの厚み出しをしております。5mm程ある材を鉋で3mmくらいまで削って・・・なんて思いつつ削っていたら、ありゃりゃ!えらく木目が交錯していて、刃が引っ掛かりまくりです。当然、引っ掛かった場所は表面がえぐれてしまっています。
幸い、えぐれの深さは深刻ではなかったので作業は続行できます。それにしてもまさか、こんな事になるとは思っていませんでしたよ。まるでマホガニーの様な木目の交錯の仕方であります。スプルースをまともに鉋がけするのはこれが初めてですが、木目は大体こんな交錯具合なのでしょうか?それともグレードによるのでしょうか?ま、またいい経験ができました。次はもう少しアタマを使ってやります。

PG-67.jpgで、手遅れにならないうちに鉋からサンディングに切り替えました。





PG-68.jpgこの材のグレードはAなので木目の間隔が広く、バラついています。色合いもまばら。市販のギターにおいては廉価な物に採用される様な材ですけども、だからといって音が悪いというワケではありません。厳密には音質が変わってくるらしいのですが、これはハイエンドな話です。今回の材はむしろ、ランダムな木目や色合いがワイルド!な感じであります。マンゴーのクセのある木目にうまくマッチしてくれそうです。今はまだ厚みが出ていませんけど、それでもタップするとコーン!コーン!って、いい音が出てきております。

PG-69.jpg2006-02-12
トップのサンディングが終わりました。
外形もカットしましたよ。
それにしても部屋中スプルースの粉だらけ。
掃除がとても大変なのであります。


PG-70.jpg今回からシックネス・キャリパーで板厚チェックしております。これまではノギスで何となく何とかなっておりましたが、さすがにギターはウクレレよりも大きいのでノギスでは無理であります。使ってみると、やっぱりイイですなあ・・・。さすが専用工具です。
ところでフラット・トップ・ギターといっても実際はフラットでないのはギターや製作に詳しい方ならば周知の事実であります。トップの板厚が外から中心に向かって増していく、というアレですね。イメージ的に分かり易いのがヴァイオリンやアーチトップ・ギターの形。しかし、いざ自分で作るとなると具体的にどう板厚を変化させるのか、全くもって分かりません。経験がモノを言う世界なので当然なのですが。

PG-71.jpgまずは形(気分)から入る事にしました。サンディングする手の動きをアーチトップの形をイメージして削りました。サウンド・ホールとブリッジの中間あたりを測定すると外側が2.65mm、






PG-72.jpg中心部が2.7mmになっております。
100分の5mm違うだけじゃーん!
と言われればそうなのですが、これが結構削り屑が出るのですよ・・・。プロの方を参考にすると、かなりシビアに板厚をコントロールしています。100分の5mmの削り屑を改めて見てみると、こりゃあ確かに音に影響するのかもしれんなあ・・・と思いました。ま、今ワタシがやっているのは所詮「ごっこ」であります。でも、誰もが通る最初の一歩。いつかは材ごとに板厚をコントロールできる様になりたいものです。

PG-73.jpg本日の成果であります。
何がどう変わったのか、見た目に全然分からないのが悲しい日曜の夜。







PG-74.jpg2006-02-17
サイドの鉋がけを始めました。
相変わらずカーリーに刃が引っ掛かって苦労しております。これだけ屑が出ても、削った厚みは1.5mm程でした。あと1mm弱削ったらサンディングして仕上げようと思います。


PG-75.jpg鉋をかけて面が平滑になってくると色が変わってきます。製材したままと比べると濃くなって見える、そんな感じですね。どのくらい変わって見えるかというと、このくらいであります。ちょっと当初のイメージとは違う感じがしないでもありませんが、変化の意外性を楽しめるのが木材加工の楽しみでもありますね。もしもシビアに色味を追求するのであれば、加工前に予め濡れ雑巾でしめらせるとかTru-Oilをサッと塗ってみるなどしてウェット状態にして確認するのがいいかもしれません。

PG-76.jpg2006-03-02
なんだか、またまたお久しゅう・・・
な、パーラー・ギターの製作なのです。まだサイドを削っている途中でした。ウクレレだったらとっくに終わっていそうなものですが、やはりギターだけあって面積がある分時間もかかっております。やっとこ2.7mm近辺まで落としました。もうちょい削る必要がありますが、曲げた後のサンディング分を残すとしてこの辺りで止めておこうと思います。削ったところは元に戻りませんし。
などと、こうしてマージンだらけの寸法出しをするからガチガチに頑丈なモノになってしまうワケなんですねえ・・・。改めねばならないところであります。

PG-77.jpg今日もこうして作業中なワケですが、極力ラクな・・・  いや、効率の良さを追求しつつ色々と道具を組み合わせて進めております。

あ、そうだ、もう1枚あったのね・・・。


PG-78.jpg2006-03-05
2枚のサイド板、やっと厚みが揃いました。
間髪入れず髷、いや、曲げに入ります。マンゴーを曲げるのは初めてですので、本番前にバックの端材で練習しておきました。



PG-79.jpgベンディング・アイロンが温まるまでの間、水を吹いてヒタヒタにしておきます。さあどんなもんでしょう。ジュワジュワ、ブチブチ・・・と水分がはぜていきます。




PG-80.jpgなんと!拍子抜けであります。簡単に曲がりました。カーリー入りの材で、しかもこの端材は3mm以上の厚みがあるにも拘らず、です。私の先入観が強かったのか、やはり体験してみないと分からないものであります。ちなみに、この写真はコンサート・ウクレレのサイズです。


PG-81.jpgよいよ本番です。先に要らない部分を切っておきました。この端材はバインディングに使えるのでとっておきます。





PG-82.jpg最初に曲げるところはウェストのくびれから、というのがセオリーです。くびれになる部分に予め目印を付けておけば安心です。間違えて板の端末がギターの中心よりも短くなるといったトラブルを防げます。モールドやテンプレートをメジャーで測ればくびれの位置がどこなのか分かります。


PG-83.jpgアイロンが熱くなるまでの間に一服して、コンセントレーション・・・および、霧吹きで材をヒタヒタにしておきます。で、曲げました。曲げまくりました。びろんびろんと(誇張気味)曲がりました。良く曲がるのですが、欲しい形に曲げるのとは別問題であります。


PG-84.jpgモールドに当てながら曲率を修正しつつ曲げるのですが、モグラ叩き状態です。こっちを曲げればあっちが戻る・・・という具合で、コツが要ります。水蒸気と木が入り交じった独特の匂いの中で格闘し、なんとか写真の様にモールドに収めたのでありました。



PG-85.jpg2006-03-08
今日はサイドの余分をカットしただけでした。上下ブロックを作りたいところなのですが、夜中に鋸の音はかなり響くのです。今週はちょっと進捗が思わしくありません。とりあえず、この前曲げたサイドをモールドから外しました。水分やアイロンの跡でギトギトですが、サンディングすればキレイになるでしょう。

PG-86.jpg次に、本来の中心よりも気持ちだけ長めに残して余分をカットです。置いただけですけど、形が見えてきました。やっぱりウクレレと違って迫力あります。




PG-87.jpg試しにソプラノとサイズ比較です。(こればかりやってる気もしますが)でかいでかい。なんだか茶碗風呂に浸かる目玉オヤジの風情であります。
キタロォー!



PG-88.jpg2006-03-12
今回はサイドの高さを決めてカットするところまでです。
ギターのボディは横から見るとネックからにおしりにかけて厚みが増していくのが良くあるパターンですね。音響的にそういう構造なのでしょうけど詳しい事は分かりません。トップとバックが平行なモデルもあるし、ウクレレでも両タイプあります。スタイル5ではトップに対してバックは斜めですので、今回はそれに準じます。まずは左右の板の中心を揃えてキッチリと輪にしなければなりません。

PG-89.jpg先におしり側の合わせを決めて、続いてネック側も揃えました。写真はクリップで左右を仮止めしてみたところです。ヒンジ式モールドは仮止め状態でも楽に取り外す事が出来ます。




PG-90.jpg合わせが済んだところでテーピングして具体的なボディ厚(深さ)を決定しました。両側が対称になる様にテーピングするのは言うまでもありません。でも、完璧はムリ。




PG-91.jpg次はいよいよカットするのですが、ここは平常心で行かないと簡単に失敗しそうです。
全部そうか。




PG-92.jpgこれが平常心の賜物です。フタコブ駱駝をクラフト鋸でカットするのは意外と難儀です。反対側もカットして、なんとかボディを輪にする手前まで漕ぎ着けました。




PG-93.jpgここからはお遊びです。
端材を接着して輪にしてみました。この厚みではさすがに楽器を作るのは無理そうですが、これをちょちょっとキレイにして看板にする事を思い付きました。



PG-94.jpgまずは輪っぱをオイル・フィニッシュしておきました。上下ブロック?も付いてます。これに「schuntama」のロゴ入り端材をセットして作業部屋のドアに吊るそうと思います。記念すべき第1号ギターの端材で作る看板。我ながら良いアイディアだなあ・・・。





PG-95.jpgしかし、そのギターの出来上がりはまだまだ先が見えないのでありました。





PG-96.jpg2006-03-16
上下ブロックを製作中です。ウクレレの分も一緒にやっております。マホガニーの板から切り出しました。これはパーラーとウクレレのエンド・ブロックです。



PG-97.jpgパーラーのブロックは2枚重ねで行きます。早速、接着しておきました。このマホ板、10mm厚なのですがブロックやライニングを作ったりその他諸々、とても重宝しているのです。まさにマホーの板。そろそろ調達せねば・・・。



PG-98.jpgこれはパーラーとウクレレのネック・ブロックです。小さなパーラーとはいえ、ウクレレと比べるとこんなに大きいんですねえ。





PG-99.jpgダヴ・テールのブロックは今回も積層で作ります。まだピースを切り終えていませんが、今日はここまでで終了なのでありました。





PG-100.jpg2006-03-19
ネックブロックを接着しました。
というよりも、ピースを接着してブロックを作った、というのが正解。ウクレレ4号機と同じ手法の積層タイプです。「なんちゃってダヴ・テール」なんて呼んでましたが、海外物のギターでプライウッド(ベニヤですね)を組んで作られたネックブロックを見た事があります。テノンではなくてダヴの方でした。ということは積層ダヴ・テール・ブロックというのは「なんちゃって」ではなく、手法として「あり」なのでしょう。「アリ溝」とも言いますからね・・・。しかもワタシの場合はベニヤではなくマホガニーを使用しております。一瞬だけ、胸を張れた気分になりました。(何となく、ですね)これからは「なんちゃって」の名称は外そうと思います。でも、いずれはトリマーで「どぎゃあーんんん!」って無垢材を削りたいのです。

PG-101.jpgその積層ネックブロックの接着風景がこれです。クランプで横をクランプした所を縦にもクランプしてついでに寝不足で頭もクランクラン、プ。
という感じの込み入り具合になってます。



PG-102.jpgエンドブロックも接着前の段階まで削っておきました。
ああっ、そういえばライニングを作ってなかったっスなあ・・・。






製作記録2へ続く
posted by schuntama at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 休止中:パーラーギター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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