2006年12月16日

7号機 ソプラノ・パイナップル 製作記録2

製作記録1からの続きです。

P1-132.jpg2006-10-11
今夜はバインディングを削っておりましたよ。作業の合間の一服時に窓を見上げると、とても明るい月が出てました。こういうのを見てると、気分良く作業できるのでありますね。そんなノリで、ジャクジャクと削ってまいります。


P1-133.jpg今夜も日付けを跨いで削って削って、やっとこさ削り上がりました。ローズウッドのダークブラウンにメイプルのアイボリーというコントラスト。オーダー主のKちゃんが望んだ色使いになったかな、と思える仕上がりになりました。



P1-134.jpgついでにバック側、






P1-135.jpg斜め後ろも撮影しておきました。






P1-136.jpg更に、クローズアップであります。しかし、何故か写真で見るとバインディングが太く厚く見えるのであります。本当はもう少し控え目なサイズで出来ているのですが。ちなみにバインディングの仕上がりの見え方については材の色とのバランスを考慮しています。今回の様に濃色のボディに明るい色のバインディングを組み合わせる場合、バインディングが妙に強調されて(太く)見えてしまいます。(それを狙うのなら話は別ですが)そこで通常設定しているサイズよりも若干薄手に(細めに)なる様に合わせ込んでいく訳です。いわゆるひとつの視覚補正ですね。

P1-137.jpgここで、色使いが正反対のパーラーと比較してみました。カメラのレンズの都合もありますけど、バインディングがほとんど同じ太さに見えます。しかし実際にはウクレレのバインディングの方が薄く、細く出来ています。つまり、事程左様に色による見え方の影響は大きいのであります。


P1-138.jpg例によってブリッジを乗せて記念撮影。さー、そろそろネックにいきますか。





P1-139.jpg2006-10-13
やっとネックの製作に入りました。
材はアイチ木材さんより購入のアフリカン・マホガニーです。ギター用なので、ウクレレに使うにはえらく長いのであります。ティーズギターさんから購入したウクレレ用ネック材も持っていますが、ソプラノ用の材なのでコンサートでは12Fジョイントまでしか届きません。このウクレレはコンサートスケールの14Fジョイントという仕様なので、ティーズ製は見送り。ギター用ネック材とウクレレ用のそれとではこんなに違います。

P1-140.jpgということで、切ります。指板部分の半分は無くなってしまいます。次に指板とヘッドの角度を出しつつ面を整えていきますが、





P1-141.jpgこの時にプロトラクターがあると角度を出し易いですね。






P1-142.jpg更にヘッド周りの余分を切り落として、幅ももう少し切り詰めておきました。





P1-143.jpgここまでやって、これから本番スタートという感じであります。先程のティーズ製ネック材と並べてみました。指板面長が約35mm違います。




P1-144.jpg深夜の作業でしたのでここまでは手鋸で進めてきましたが、厚み落としは週末の昼間にでもバンドソーでやろうと思います。なので、今回はヒールブロックを接着して寝かせておきます。




P1-145.jpg2006-10-15
ネック作業中です。






P1-146.jpg昼間のうちにバンドソーで厚みを落としておきました。その後はひたすらジョイント部の合わせ込みをしてました。我ながら何でだろ、って思うくらい時間がかかりました。




P1-147.jpgで、またピンボケですけどなんとか出来た訳であります。面同士のフィット具合が今までで一番良く出来たので、軽く合わせただけでもズレません。ここから更にスプラインの加工をしていきます。




P1-148.jpgジョイント加工の前にヘッドプレートを作っておく事にしました。LMIから購入したインディアン・ローズのヘッドプレートを使うのですが、今回はどうやらハズレ品を買わされた様です。割れておったのでありますな。最初から怪しいとは思ってましたが、一応鉋掛けしてみたワケです。案の定、削っても削ってもなかなか割れが止まらないのですね。痺れを切らして今度はファイルソーでラフに落としてみましたが、まーだダメっぽい。

P1-149.jpg割れがどこまで続くのか丸ノミで彫って確認してみました。なんかコレ、ぜーんぜんダメじゃありませんか。改めて観察してみると、裏までイっちゃってました。なーんだ、んもう・・・。こうなると端材にもなりません。残念ながらただのゴミであります。うーーん、今日は寝ます・・・。


P1-150.jpg2006-10-16
ネックジョイントの溝を彫るジグを作ってみました。大したモノではなくご覧の通り簡素な作りです。ベニヤにコルクを貼ってアクリル製スロットガイドをネジ止めしただけ。アクリルの扱いは慣れてないのでベキベキな仕上がりになってしまいました。


P1-151.jpgこんな風にセットして使います。クランプがスタンドにもなるという仕様です。そのクランプを更にクランプして、ベンチに固定します。そして、アクリル板のガイドにルーターを沿わせて溝を彫っていきます。



P1-152.jpgセットしたボディが後ろにズレない様にストッパーも設定してありますよ。





P1-153.jpgちなみにネックの固定も同様に行ないます。で、このジグはまだ実際に使用していません。ついさっき出来たばかりという事と、作業する時間が無くなってしまった為です。精度的に問題もありますけど、あくまで「手でやるよりマシ」がコンセプトです。さて、ちゃんと溝を彫る事が出来るのでありましょうか。


P1-154.jpg2006-10-17
ヘッドプレートのリターンマッチ。
余分に買ってあったので買い直さずに済みました。厚み落としもすぐに済みました。



P1-155.jpg接着前にスプラインジョイントの溝加工をしておきます。先にヘッドプレートを接着すると指板面から出っ張るのでジグにセット出来なくなるからです。深夜の作業ですけどルーターで1mmずつ彫り下げて、最終的に6mmまで彫りました。マホガニーの固さならルーターの回転数を少し抑えて作業すれば騒音も気になる程ではありません。で、こんな仕上がりです。もう少し深くてもいいかもしれません。

P1-156.jpgヘッドプレートを接着します。接着しましたが、どうもイマイチな感触なんですなあ・・・。なんというか、こう、もっと、ビシッ!っと、  ・・・出来てないのです。頑張っているつもりなんですけど、もっと真面目にやらんといかんのでしょうな、きっと。



P1-157.jpgま、もうこんな状態にしちゃったんですけど。

頑張りますう!




P1-158.jpg2006-10-20
ここ3日間はネックをチマチマと。
いつもの様に、なかなか進まないのですな。最近、ちょっと体調を崩し気味という事もありますが、どうも体内時計がズレてきているみたいです。まあそのうちグワッと長時間寝て調子を取り戻そうと思います。

P1-159.jpgで、作業であります。本当はヒールとヘッドを仕上げてグリップ部分は角材状態のままで指板接着までいってしまうつもりでした。その方が指板接着時にクランプしやすいからです。しかし、フと気付いたらグリップまでザクザク削っているではありませんか。かといって特に大きな問題がある訳ではないので別にいいんですけど、プチショック。この際ですから多少削り進めておく事にしました。

P1-160.jpgそろそろ指板を作らねばなりません。
週末に製作時間がとれれば嬉しいのですが、スケジュールはかなり微妙な雲行きです。うーむ、眠らなくとも何ともないカラダにならんものかのう・・・。時間がもっと欲しいのう・・・ などと無い物ねだりしつつ、とりあえずボディにネックを載せて全体のチェックなどをしていたのでありました。



P1-161.jpg2006-10-22
ネックジョイントの合わせが終了しました。
ボディ側の溝も彫れました。結構キワドい所もありますが。とりあえず、こんなんなりました。ジョイントのピースもあります。



P1-162.jpgジョイントの組み込みはこういう風になります。






P1-163.jpgそのまま組むと左右にフレが出たのでシムを貼って調整しておきました。





P1-164.jpgさて、もうこれでOKでしょうかね。
うーん、大丈夫かな?





P1-165.jpg大丈夫そうですね。






P1-166.jpg今のうちにヒールキャップを付ける事にします。
今回はロゼッタに合わせて、ヒールキャップもMOPを採用します。豪華です。これは当初打ち合わせ時の仕様に入っていませんでしたが、勝手に付ける事にします。まあサービスでもありますが、要はワタシのこだわりであります。ローズウッドでもいいのですけど、ここはパールで。金銀パール、プレゼント♪(知ってます?コレ)あ、パールといえば、昨日はムスコにポケモンのゲームソフトを買わされましたよ・・・。ニンテンドーDSのポケモン・パールとかいうの。この辺はワタシには全然理解出来ないのです。ちなみにDS本体も昨日やっと購入したのであります。

P1-167.jpgかなり話が逸れました。ヒールキャップでしたな・・・。
糸鋸で切り出していきますが、MOP等の貝は固いのでゆっくりゆったりと鋸を進めていきます。イライラしそうな気もしますが、ゆっくりやった方が確実なので却って早く作業を進める事が出来ます。


P1-168.jpg切り出したらエポキシで接着、更にクランプの刑に処しておきます。
これでネックはまた1日ほど放置する事になります。
という事で、ただ今指板の準備中。(でも、もう寝まーす)



P1-169.jpg2006-10-22
だんだん指板が出来てきました。
残念ながらフレット打ちまでは行きませんでしたが。
例によってStew-Macのマイターボックスで溝切りです。
ゼロフレット、即ち指板端末はこの作業時に切り落とします。


P1-170.jpgで、溝切り完了。17フレット仕様です。






P1-171.jpg次は外形を削り揃えます。
ベニヤを挟んで指板を浮かせて固定して、鉋を横にして削り込み。シューティングボードですな。




P1-172.jpgポジションドットの作業へと、ドッと参ります。
ここにもMOPを使います。5mmと4mmのコンビネーションです。指板への穴開け前にドットを並べてバランスの確認などをしてみました。



P1-173.jpg決まったところでボール盤で穴開けを敢行であります。この機械を使う機会は少ないのですが、やっぱりあると便利です。





P1-174.jpgドットをエポキシで埋め埋めであります。エポキシにはエボニー粉を混入してあります。エポキシといえば、その昔友人が「エキポシ」と言い間違えたまま気付いてなかったな・・・。




P1-175.jpg2006-10-24
指板、一次完であります。
そこそこ綺麗にドットの処理が出来たなと思いましたが、15フレットのドットだけが光の反射が弱いのです。それがちょいと残念。


P1-176.jpgここで指板を載せて遊んで・・・じゃなくて、全体の確認をいたします。私なりに気を使って製作していますが、いつもどこかが抜けています。(いや、髪じゃなくて)なので、時々こうして仮組みして全体をチェックしつつ次のステップを熟考します。



P1-177.jpgこちらは反対側からのショットです。
さあて、だんだん残り時間が少なくなってまいりました。
果たして、11月中旬に完成出来るのでしょうか・・・。




P1-178.jpg2006-10-25
フレット打ち込みが終わりました。
夜中にフレットを打ったのは初めてであります。当然、騒音には配慮しております。打った、というよりは押した、が正解。



P1-179.jpg同じ様に作業されている方は多いと思いますが、17フレット目の作業をご覧ください。厳密にはやっぱり打つ訳ですけど、軽〜く打ちます。両端、真ん中の順番で打ちます。




P1-180.jpgするとこの様に浮いた状態で落ち着きます。






P1-181.jpgで、ここから押すのですね。指板の裏に当て木をしてCクランプでプレスフィットしていきます。私が使ったCクランプに限っていえば、この作業でフレットを傷付ける事はありませんでした。むしろハンマーでガンガン叩く方がフレットは傷付いたり歪んだりします。と、この様にしてお隣さんに怒鳴られない程度の作業音で済ませる事が出来ました。

P1-182.jpgそして、今のうちにバリ取りと面取りを行なって本日は終了であります。





P1-183.jpg2006-10-28
ついにネックの接着です。
何度やっても、この作業は普段以上に気持ちの入り方が違います。作業自体はそれほど難しくなく、バック・サイドの接着の方が大変です。でもメインパーツ同士の接着なので、イベント感が殊更高いのであります。

P1-184.jpg納期まで残り少なくなった訳ですが、大事な局面で風邪をひいてしまいました。なかなか作業に集中出来なくて辛いものがありますが、それでもこれまでにネックの整形などをチマチマやっていたのです。ちなみにこの写真では、指板は仮止めです。瞬間接着剤で点止めしてるので剥がすのは簡単です。


P1-185.jpg回の作業はペグ穴を開けるところからです。ブッシュ、シャフトそれぞれの径に合わせて2段構えの穴を開けていきます。





P1-186.jpgそして、メインイベント。
グルーポットの温度が適温になるまでの間、遠くからドライヤーをあてて接着面を温めます。で、サササッと膠を塗ったらすぐさま接着。あっという間です。今回の固定の様子はこんな感じになっております。


P1-187.jpg前回、5号機ではかなりダイレクトな方法で固定してましたが、今度はちょいと違います。やはりヒールにクランプを掛けるのは、力の掛かり具合がよろしくありませんでした。更に今回は後から指板を接着する事にしました。



P1-188.jpgネック側から見るとこの様になっております。まあ、あまりヒネリは無いのですが、これはこれで結構イケるのであります。





P1-189.jpgただし、ベースにセットした状態で接着面がピタリと合う事が前提です。





P1-190.jpg2006-10-29
指板を接着しました。
いつもの様にクランプの予行演習や接着面を温めたりしてますが、何故か本番にそれらが活かされないという苦悩がある訳です。どーーーしても、本番ではアタフタ君なんですな。
これまで接着時に指板が滑って微妙にズレるという失態が多かったのですが、今回はそれが無かったことが唯一ホッとしたところでしょうか。そんなの当然と言われればその通りとしか言えないのですが、私には結構難しいのです。なので、今回から位置決めの仕込みを入れる事にしたのであります。

P1-191.jpg固定中の風景であります。クランプがネックに群がっております。






P1-192.jpg一応反対側からも撮影してみました。なんだかよく分からない写真ですな・・・。





P1-193.jpgだんだんとせわしなくなってきました。今回はブリッジの位置決め用セッティングまでやりました。

まずはフレットのレベリング、ファイリングを済ませて、



P1-194jpg.jpg400番まで研いてどうにか体裁が整いました。フレットの表面処理はこのままで終わりにしても問題無いのですけど、最後の最後あたりでボディと同時にポリッシュしようと思います。




P1-195.jpg次はナット、サドルの製作に入ります。素材はデュポンのコーリアンを使用します。ギター用パーツなので結構でかいです。少しずつ削っては合わせの繰り返しで、隙間が出来ない様に時間をかけて合わせ込んでいきます。



P1-196.jpgで、ラフ仕上げまで出来たナット、






P1-197.jpgサドルの姿であります。
溝切り及び弦高調整は、まだこれからです。1弦、3弦を仮セットしてナット、サドルを調整し、ブリッジ位置を決定せねばなりません。



P1-198.jpgブリッジといえば、これも接着時に滑ってヒヤヒヤする事が多い訳です。なので、今回からきちんと位置決めの仕込みを行なう事にしました。サドルの嵌る溝に2.2mmの穴を二つ開けて、そこにダボをセットするのであります。何故2.2mmかというと、手持ちのビットの中で一番適当なサイズであっただけの事です。溝の立て壁を傷付けない様にボール盤で慎重に加工してこの様になりました。ブリッジを持つ手がフルフルと震えているのでピンボケしてます。

P1-199.jpgところで、2.2mmのダボなんて都合のいいモノがあるのでしょうか。あるのです。しかも、台所にありました。
コレです。笑っちゃうほどドンピシャ。もの凄い偶然です。接着時には短く切って使用します。もちろん、ボディにも穴を開けます。



P1-200.jpgということで、次回はブリッジのセッティングへと突入します。こんな状態で弦を張ってナット、サドルを調整しつつブリッジ位置を決定しようと思います。調整用にはGHSの黒弦を使っています。GHSは長さに余裕があるのでやり易いのです。



P1-201.jpg最終的にはナイルガットを張ります。これはコンサート用。ゲージはGHSとほとんど同じなので、調整ズレの心配は無いと考えております。




P1-202.jpg2006-11-01
ああ・・・。11月に入ってしまいました。
効率良く進めなければ納期に間に合わないかも。




P1-203.jpgてなワケで、ブリッジ位置が決定しました。テープで位置を印して、固定ピン(爪楊枝)の穴を開けます。





P1-204.jpgドリルを手で持って作業するので、非常にテンションが上がります。クシャミ厳禁。そして、無事に貫通いたしました。





P1-205.jpgこの時点でかなり目がショボショボしておったのですが、もう一踏ん張り。全体を320番でザザザッとサンディング、更に各部の角を落として丸めておきました。削り終わったところでライターオイル(ナフサ)で洗浄であります。



P1-206.jpgこの時点でかなり眠くて気を失いそうだったのですが、更にもう一踏ん張り。指板のマスキングをしておきました。







P1-207.jpg2006-11-01 その2
コーティング開始であります。
最初はフィラーからです。これが今回使用の品々です。




P1-208.jpg今回は3号機同様、システム3エポキシフィラーを使用します。そのままでは導管の埋まり具合が浅いので同量程度のシリカパウダーを添加します。そうする事で質量が増加し、目止め効果がアップする訳です。ホイップクリーム状になるまで練り込んでいくと白っぽくなりますが硬化後は透明になります。
で、ホイップしたエポキシを樹脂ベラで塗り込んでいきました。硬化後のサンディングは素地を露出させずに行なわねばならないので、ムラ無く均一な膜になる様に、スジ状に残らない様に塗るのがコツだそうです。が、ボディはともかくネックが難しい。丸棒状態ですから、ヘラが追従しません。ま、なんとかします。
このシステム3のセットはLMIから購入しました。しかし残念な事に、Tru-Oil同様、現在は輸入不可品目になっています。そこで代替品という事なのでしょうか、輸入不可表示がない「Z-poxy」というのがありました。ただし無色透明な仕上がりのシステム3に対し、若干アンバーになるそうです。
それにしてもエポキシは臭いです。防毒マスクは必需品であります。今日はこのまま一晩置いて硬化させて、もう1回目止めする予定です。

P1-209.jpg2006-11-04
水性クリアの塗装中です。
今日の午前2:00から始めて、只今3コート目。1時間置きに塗装して5コートまでやります。ということは、午前6:00に終了かあ・・・。
更に、24時間以内に600番で全体をサンディングしたら2日目のコーティングへと移るのであります。この水性クリア「KTM9」は塗布後1時間もすれば手で触っても殆ど問題ありません。条件にもよるでしょうが、半日もすればサンディング出来ます。低湿度で温かい部屋での乾燥が透明度を上げるコツになります。空気も循環した方が良い様です。私はいつものシャープ製除湿機を使っています。除湿しつつファンで空気を吐き出し、作動熱で室温も上がります。一石三鳥。

P1-210.jpgKTM9は缶からガラス瓶へ移し替えてあります。塗料缶のフタはこじ開けるタイプなので、何度か開閉を繰り返すとベロベロに曲がってしまいます。なのでスクリューキャップ式のガラス瓶へと移した訳ですが、なかなかグッドです。塗布にはフォームブラシを使っています。使い易いけど気泡が出易いので注意が必要です。
さて、そろそろ午前5:00になるところ。これから4コート目の準備をしてきます。2日目(というか今夜)は4コートで終わらせましょうかね・・・。

P1-211.jpg2006-11-05
只今2日目のクリア塗装中です。
あれ?夕べやったんじゃないの?と気付いた方、鋭い。寝ちゃったんですよ・・・。仮眠の筈が、あっという間に深い眠りへ切り替わってしまいました。で、今日午前中に塗装というスケジュール変更になったのです。こうして時間が無くなっていくのであります。
夕べ寝てしまう前に600番のサンディングまでは終わらせてありました。この写真はサンディング前の状態です。ツヤだけは綺麗ですね。

P1-212.jpgちょいとアップで見てみると・・・
かなり刷毛目が目立ちます。ブツブツもあります。





P1-213.jpgこれを600番で研ぎ出します。ウェットサンドでいきます。ウェットでの作業はどこまで削れているか確認し辛いのであまり好きではないのですが、仕上がりはドライよりも綺麗です。下手な私は出来るだけ綺麗にいく方を選ぶ事にしました。



P1-214.jpg石鹸水でシュコシュコ研いでいくとこんな風になります。






P1-215.jpgこちらもアップで見てみると・・・ かなりスムースになりました。研ぎ残しがありますが、この程度なら影響は無いと考えております。




P1-216.jpgこの写真は本日2コート目です。結構な厚塗りに見えます。実際ガン吹きに比べれば厚塗りですけども、この後の本乾燥の過程で収縮します。そして私の下手な研ぎ出しテクを考慮すれば、これくらいで妥当かとも思うのであります。



P1-217.jpg今日の塗装が終われば、あとはぶら下げっぱなしで乾燥させておきます。KTM9がポリッシュ出来る様になるまで乾燥する為には最低でも5日間必要だそうです。本当は1週間欲しいところですが今回は時間が無いので最低限度の乾燥期間でいきます。ギターと違ってウクレレは小さいですから、大丈夫でしょう。多分。


P1-218.jpg2006-11-08
まだクリアの乾燥中なので、これといった作業も無く。
なので、ブリッジ固定ピンの固定を行ないました。写真を撮り忘れましたが弦止め溝も切ってあります。接着にはお馴染みフランクリン製のリキッドハイドグルーを使いました。こういう部分の接着にはお手軽でよろしい製品です。今まで使用していたモノは購入後2年以上経過していたので買い直しました。

P1-219.jpgまずはブリッジに開けた穴の中に爪楊枝の先でリキッドハイドグルーを塗布します。そこへ同じく爪楊枝加工品のピンを差し込むとこんな状態です。




P1-220.jpgこのままでいいかなと思いましたが、よく考えたらこの長さではトップ板の裏に飛び出します。するとブリッジ接着時にジグが浮いてしまうので トップ板厚ほどの長さにカットし直しです。




P1-221.jpgハミ出しといえば、サドル側にも気を付けねばいけません。サドル溝の底面と面一に揃えてあればビビリの心配は無いでしょう。この作業については、敢えて削りで揃えなくともサドルをセットしてブリッジ裏からピンをコンコンと叩けば自ずと溝の底面に高さが揃いますね。要は出っ張らなければいい訳です。あとは滲み出たリキッドハイドグルーを拭き取ってオシマイ、と。

P1-221A.jpg2006-11-11
徹夜しました。全然寝てません。プチ朦朧。
なんたって、納期はあさって。来週月曜日なのであります。急いでウクレレ作ったのって、多分、初めて。急ぐと細かい部分がラフになったりして、あんまり良い事ありません。
改めて思います。プロのビルダーって、やっぱり凄い!スゴいよ。すごすぎる。
と、「スゴい」の三段活用を繰り出したところで本題に移ります。
金曜日に塗装の乾燥を終えましたので、土曜日午前零時から研ぎ作業に入ったのです。
まずは1000番からスタートしました。少々の研ぎ残し(塗膜の凹み)は無視します。

P1-222.jpg次に1500番で研いで、更に2000番へと移行します。映り込みが出てきました。2000番まで研げば研ぎ残しは殆ど無くなります。





P1-223.jpg更に研いで、最終的に4000番まで研ぎを入れました。ここまで研ぐとテカってきます。





P1-224.jpg研ぎ終えたら、次はポリッシュ業務であります。ネル生地のボロ布とコンパウンドを使って、表面の様子を確認しながらひたすら磨きです。私は3M製エブリ・1とWILLSON製超微粒子コンパウンドのコンビを使用しております。特にこのコンビに理由はありません。この2種類しか持ってないだけです。


P1-225.jpgポリッシュついでにフレットも磨いておきました。






P1-226.jpgポリッシュが終わってもどんどん進めます。いつもの様に眺めて感慨に浸る時間はありません。そそくさとブッシュの圧入を済ませて、ブリッジの接着へ進みます。ブリッジの接着後は丸1日放置せねばならないので、時間がもったいないのであります。明日中に完成しなければなりませんから、出来るだけ早く接着が完了しないといけないのです。

P1-227.jpgといった訳で、クランプをセット・・・ したら、なんとサウンドホールに入りません。そうなんですよ、パイナップルはボディの「くびれ」が無いのでクランプをセットする時にボディに当てずに上手く取り回す軌跡を確保出来なかったのでありますなあ・・・。orz しかし既にアフター・カーニバル。もっと早いうちに確認せいよ。ったく。
まあ、それでも何とかするのです。何とかせねばなりません。結局、口の大きいクランプが1本だけ入ったのでそれを中心へ。両脇はカムクランプで固定します。
さあて、早速接着面をドライヤーで温めて接着準備であります。

P1-228.jpg今回はブリッジ固定ピンがあるので、スベラーズです。こりゃラクだわい。固定風景はこんな状態になっております。しかしカムクランプのダイレクト固定はやっぱり不安。でも以前はこの方式だったんですけども。ま、ブリッジが飛んだ事は無いから多分大丈夫でしょう。塗膜のキワがチョロ見えしてますけど、後ほどタッチアップしておきます。

P1-229.jpgさて、寝るか。あー、不規則な生活。






P1-230.jpg2006-11-12
最終回です。
まずはペグをセットです。この作業って、何故かとてもウキウキするのです。




P1-231.jpg次に弦を張って、ナットとサドルの仕上げです。





P1-232.jpgまだナットの溝に弦が埋没してるので、露出する様に目印まで削り込みます。





P1-233.jpg次はサドルに弦が乗るポイントを前後に調整するコンペンセーションです。各弦は太さが違うので弦長も微妙に変わりますから、そこに起因する音程のズレを揃えるのです。音感の無い私には、この作業にチューナーは必須であります。



P1-234.jpgで、これが仕上がったナットとサドルです。角を丸めておきました。コーリアンは磨くとプラスチック然とした艶がチープなので、1000番研ぎの艶消しです。
これらをセットしてチューニングを合わせて、とうとう完成したのでありました。



P1-235.jpg明日の納期に間に合いましたよ。良かった。
Kちゃん、明日が誕生日なんですって。おめでとー。

と言いつつ、実は手放しで喜べない事があったりします。それは、塗装の仕上げなのです。もう、見ていてゲンナリしちゃう。一所懸命頑張ってやりましたけど、全然結果が伴っていない。遠目で見ればテカテカなんですけど、目の前で見るとスクラッチだらけ。Kちゃんには悪いけど、これはもう精進あるのみです。

次、頑張ります。

でも、良い事もありましたよ。音が、なかなかナイスなのです。ローズウッドなので固い音かと思えば、割とふくよか。パイナップルボディの容積とコンサートスケールがマッチしたのでしょうか。ナイルガットのポテンシャルもありましょうが、トゲトゲしない適度な輪郭。低音に深みを感じるのはローズウッドのお陰でしょう。サスティーンもあります。一言で言うと、「ゴージャスな音」といった感じですかね・・・。材が材なので音質の「ハワイ指数」は低いのですが、ウクレレとして充分楽しめる音です。楽器である以上、音はとても大事な要素ですから今回はそこに救われた様な思いですが、強いて欠点を上げれば1、4弦と2、3弦で音の傾向に違いが感じられるという事です。総論としては、まあ自分で言うのもアレですが、弾いてて楽しかったです。

コアやマホ以外でウクレレ作ろうと思ってる方、インディアン・ローズもいいかも、ですよ。
posted by schuntama at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 作ったウクレレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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