2006年12月13日

7号機 ソプラノ・パイナップル 製作記録1

製作記録です。


P1-15.jpg2006-07-12
7号機のモールド製作を始めました。職場のコから製作依頼されたソプラノ・パイナップルです。3号機は「Kさんのウクレレ」でしたが、7号機は「Kちゃんのウクレレ」です。
初製作のパイナップル・ウクレレは受注という形で実現させる事になる訳ですが、元々パイナップルは自分用に製作予定があったのでボディ外形は既に決めてありました。この先複数製作する事になるので、モールドを作る事にします。
まずはベニヤに適当に線を入れて、バンドソーで適当にカットして・・・

P1-16.jpg糸鋸盤で・・・ここは適当に出来ません。ラフ過ぎると刃が折れるし切削面を均すのが大変だからです。





P1-17.jpgそして、ゆっくり時間を掛けた割りにはガタガタな切りっぱなしの出来上がりです。このモールドはベニヤを2枚重ねしています。





P1-18.jpg木工用アロンアルファで接着してますが、ちゃんと木ネジも打っておきました。ここまでが昨日までの内容です。





P1-19.jpg今日の作業はページトップの写真。キャビ面均しをやっただけでした。ペーパーでゴシゴシやってスクレーパーを当てると、ベニヤの積層が妙にキレイに見えます。




P1-20.jpg2006-07-13
モールドが出来上がりました。
金具類はホームセンターで売っている中で一番安い物を装着。ロックは臓179のパッチン錠。ヒンジは4個入りで臓294の真鍮製。3個余ってるけど、どうするか・・・。


P1-21.jpgロック側には今回もダボで噛合形状を設定しました。






P1-22.jpgそしてパーラーのモールド同様、180度ガバチョ!と開きます。
製作関連のサイトを拝見していると、分割モールドの固定方法にはいくつかのパターンが見受けられます。もちろん、分割しない場合もあります。私は全てを試していませんけど、パッチン錠とヒンジのコンビには特に不満を感じません。実は結構気に入ってたりします。強いて言えば、もっと「カッコいい」ロックとヒンジが欲しい、といったところでしょうか。例えば「アメリカのチープ」なセンスの無骨な金具ですね。変に板厚があったりとか、微妙にケバい塗装がしてあったりとか。「日本のチープ」は、ややもすると貧相なだけだったりするのが残念であります。基本的な出来は良いんですけど。

P1-23.jpg2006-07-18
LMIに注文しておいたインディアン・ローズウッドが届きました。職場の先輩用のギター材も一緒です。小さな赤い木はサンプルとして購入したブラッド・ウッドです。ホントにブラッドな赤です。ところで、Kちゃんと先輩には制作費として材料代だけ貰う事にしてあります。2人とも高価な材は希望していませんので、相談の上で材のグレードを決定しました。

P1-24.jpgということで、今回購入したのは2ndグレードのインディアン・ローズウッドです。材そのものは十分な品質だと思いますけど、木目や色のバラツキは値段相応の物です。




P1-25.jpgさて、日本に到着したばかりのインディアン・ローズをいきなりウクレレ・サイズにカットです。クラシカル・ギター・サイズのバック/サイド材1セットからソプラノが2セット採れました。1セットはKちゃん用、もう1セットは自分用。従って、Kちゃんのローズウッド代は半額です。


P1-26.jpg切り出した材は、とても同じセットの木とは思えない程に色が違っています。それだけ色ムラがあるワケですが、逆に言えば色違いウクレレが作れるお得な材でもあります。
で、これがAセット。



P1-27.jpgそしてこちらはBセットであります。Aセットは所謂ローズウッド色ですが木目には板目チックな部分があります。対して、Bセットはグレーがかった色合いですが木目はまあまあ揃った感じになっています。Kちゃんに現物を見せてどちらが良いか選んでもらう事にします。(多分Aセットでしょ!)


P1-28.jpg材を切り出しはしましたが、加工はまだまだ行ないません。暫くの間はこうして吊るしておいてサイタマの気候に馴染ませつつ狂い出しをしておきます。





P1-29.jpg2006-08-20
パイナップル、始動します。
ボディ材は1ヶ月間狂い出しの為に天井からぶら下げておきました。通常どのくらいの期間を狂い出しに充てるのか分かりませんが、いずれにせよ製作期間に猶予がありません。
実はこのウクレレのオーナーであるKちゃんから希望納期を伝えられています。納期は11月中旬。(誕生日だそうで)調整期間を除くと、あと2ヶ月程しか無いのです。私のペースを考えると、これはかなりピッチを上げていかねばなりません。更にパイナップル製作の合間に自分用の製作もするという計画ですが、これはムリか・・・?

P1-30.jpgさて、初のパイナップル・ボディ、とにかく開始いたします。初めの一歩はブックマッチの接着からであります。ロープをグルグルと縛ったら楔を打ってテンションをかけます。これで隙間が閉じます。楔はプラハンマーで軽く打ち込んでおきました。



P1-31.jpgこの写真はサウンドホール下付近です。どうにかピッチリと接着されそうです。3号機以来、ずっとこの方式で接着しています。お気に入りのやり方。しかしこのジグは一つしか無いので、トップ/バックのセットを接着するのに2日掛かります。効率悪いので、今後の為にもう一つ作っておこうと思います。


P1-32.jpg2006-08-21
今日はバック側をブックマッチ接着です。
接着面を削るのに鉋を使っていますが、なかなか仕上げまで出来ません。使い方にも問題がありますが、逆目があったりして余計に上手くいきません。結局最後はサンドペーパーでゴシゴシと仕上げる事になるのであります。

P1-33.jpgまあ、とにかく結果オーライということで。トップ側はきちんと接着出来ておりましたよ。インディアン・ローズでボディを作るのは初めてなので、なかなか新鮮な気分であります。




P1-34.jpg2006-08-23
横板の厚み落とし中であります。
本来ならベルトサンダーで一気に終わらしてしまうところですが、住宅地で深夜に稼働させるのは心臓に毛が生えてなければ無理です。
そういう時は鉋で地道に削っていくのですが、今回の材は逆目があります。鉋がヘタクソな私は簡単に刃を引っ掛けてしまうので、ファイル・ソーを使用します。これはホームセンターで売っているので見た事がある方も多いと思います。その名の通り、鋸刃を組んでヤスリ状に仕立てた様な切削工具ですね。

P1-35.jpg私はよく素手でこんな事して削ったりしますが、これは痛いやり方であります。その上、掌の皮がボロボロになったりします。ここはやはり、革手袋を使用するのが賢明ですね。その代わり指先の微妙な感覚は使用出来なくなりますが。



P1-36.jpgで、3mm以下に厚みが落ちたら、ここから更にサンディングで地道に削っていきます。





P1-37.jpg2006-08-26
サイドを曲げました。久々に夜明けまで作業したのであります。眠。 インディアン・ローズを曲げたのは初めてなのですが、作業前までのイメージでは「きっと曲げ易い筈だ」と思ってました。



P1-38.jpgところが、いざ曲げてみるとなかなか思う様に曲がってくれません。アッパーの曲率をかなり小さく設定した所為もありますが、大分苦労してしまいました。板厚は2.5mmなのですが、もしかしたら2mmかそれ以下にするべきだったかもしれません。



P1-39.jpgまあ、それでもローズさんには何とか曲がって頂いたワケです。最初はとりあえずクランプでモールドに固定しましたが、フと気付いて途中から中子で押さえるやり方にしてみました。この時すでに冷めてしまっていましたが、ま、いいか。



P1-40.jpg2006-08-27
土曜日の午後はベルトサンダーを出動させました。まだバック側だけですけど、出来る時に出来るだけやるのです。削る前は4mmほどあった厚みも電動工具を使えば一気に2.5mmです。素晴らしい。



P1-41.jpg日付が変わって日曜日になったところで外形をボディシェイプに切り落としました。糸鋸、ピラニア鋸でひたすらシコシコと切っていきます。私の糸鋸は懐が浅いのですぐにつっかえてしまいます。行き止まったところで横から鋸を入れて新たに進路を確保するので、こんな風に数ピースに分けて切り進めていったのであります。


P1-42.jpg2006-08-30
最近、お疲れモードに入ってしまいました。
仕事の疲れか夏バテか、それともトシのせいか。
やりたい事は山ほどあれど、気持ち先行で体は空回り気味。
そんな体調でも、作業部屋にいると気分だけは落ち着くのであります。で、輪っぱのセンター合わせなどをシコシコやっておりました。しかしブロック接着までは気力が持たず、といったところ。

P1-44.jpg2006-09-01
上下ブロックを接着しました。
先にブロックが横板にフィットする様に若干の擦り合わせを行なうのですが、この作業だけの為に3種類の道具を使っています。鉋だけでビシィッ!と決まるととてもカッコいいだろうな、といつも思うのですが私にはまだまだ無理ムリであります。今回も道具に頼り切っています。そして接着後はクランプでガッチリと固定しておく訳ですが上の写真を見ると手前にバネクリップが積んであるのが見えます。これは接着作業中に仮クランプするのに使ったのであります。

P1-43.jpg最初から完璧に位置決めしてガッチリとクランプ出来ればこれもカッコいいのですが、F型クランプは固定時にスライドさせたり締め込んだりと手間取る事があります。オタオタしてる間に膠がジェル化するといけないので手っ取り早くクリップで仮止めするのです。これにはバネの強いタイプのモノを使う様にしております。位置が合っているのを確認できたら改めてF型クランプに取り替えて締め直すのであります。全クリップを一気に取り替えるのは非常にリスキーなので、落ち着いて1個ずつ進めていきます。

P1-45.jpg2006-09-02
トップの作業。





P1-46.jpgレッツラ・どん!






P1-47.jpgぎゅいいいーん!






P1-48.jpgぎゅおおおーん!






P1-49.jpgわっせ、わっせ、






P1-50.jpgぎゃいいいーいん!






P1-51.jpgうーむ・・・。







     喫茶店


P1-52.jpgせっせ、せっせ、






P1-53.jpgううっ、げほっ、げほっ!






P1-54.jpg書き書き・・・






P1-55.jpgぶびびびいいーん・・・






P1-57.jpgすぽん!


さて、サンディングしますかね・・・。



P1-58.jpg2006-09-04
今日は作業時間の多くをトップ/バックのサンディングに費やしていたのですが、バックに割れ止めの接着をするところまで漕ぎ着ける事が出来ました。



P1-59.jpg割れ止めを接着する前に、ブレース位置を印しておきました。これを忘れて割れ止めを接着した事もありますが、やはり先に印しておいた方が正確です。




P1-60.jpgそして割れ止めの両脇をマスキングしたりしてます。どうせ直線ですから、後で膠を拭くよりこうした方が楽チンであります。接着して一息ついたタイミングでテープを剥がしてやるだけです。更にこのテープは割れ止めの位置決めも兼ねているワケであります。
ちなみに今回使用の割れ止めは、LMIのギター用(スプルース)です。ウクレレに使うには幅が広いのでカットして使っていますが、幅の設定は毎回違います。特に仕様を決めていないという事もあるのですが(え!?)バック材とその木目に合わせて「このくらいの幅が良さげだな」という感じで決めてます。

P1-61.jpg今日は接着の数時間前に膠を仕込んでおいたのですが、これをライトにかざしてみたらとても奇麗な琥珀色でした。





P1-62.jpg2006-09-05
今日は割れ止めの整形という非常にシブい作業であります。いつもは薄く平らに厚みを落として角を丸めてオシマイなのですが、今回は趣向を変えて丸い断面にしてみました。市販のウクレレを観察すると、「おお、こんなに薄くていいんだ・・・」と思うくらいペラペラで幅も狭い割れ止めを貼った楽器があります。でも自分の作るウクレレにペラペラなものを貼るのは不安です。それだけ作りが危ういという事なのでありますが。なので、恐らくはギター用でも差し支え無いと思われる程の厚みになったりするワケです。

P1-63.jpgで、まあ、とりあえず角を落としにかかります。長手方向に対し木目が直交していますので、ちと削り辛いものがあります。最初のうちはノミを使ったりしてますが、最終的にはサンドペーパーで仕上げました。当て木にペーパーを貼って削るのですが、私はフリーハンドで削る事もしばしばあります。指先の神経というのはとても敏感ですから、削りながら微妙なギャップを感じ取る事が出来ます。

P1-64.jpgという事で、こんな丸みにしておきました。タオルで乾布摩擦して微妙な艶のある仕上がりになりました。





P1-65.jpg2006-09-06
今日は輪っぱ作業です。ダイナマイトを仕掛けて山を崩したのではありません。はい、それは発破作業ですね。
うむむむ・・・ どうもいけません。
えーそれで、サンドペーパーの上でトップ側をゴシゴシ削ってフラットにしました。

P1-66.jpg次にバック側の勾配を決めるのですが、おおよそのラインをテーピングします。本当はこの勾配の具合で音が変化したりするのかもしれませんが、残念ながら、まだ私にはそれを判断する能力はありません。あくまでも「イメージ」です。「きっとこんな感じに違いない」という思い込みですね。


P1-67.jpg思いを込めたテーピングが済んだら、これを反対側に写し取らねばなりません。でも、これはとても簡単な作業です。
予めモールドの面に左右対称に目盛りを印しておきます。反対側のモールド面と輪っぱのトップ側をピッタリ合わせたら、目盛り毎にモールド面からテープの縁までの距離を図って反対側の側面に同じ寸法を印します。数カ所に寸法を写し取ったら、印をなぞる様にテープを貼ります。

P1-68.jpgすると、同じ勾配のラインが反対側の側面に反映される、つまり左右対称になります。





P1-69.jpgこの後は鉋でテープの際まで削り込んで、更に曲率が付いたジグでサンディングしました。





P1-70.jpgすると、こんな感じでバックの合わせが3次元曲線になって出来上がるのであります。
うーむ、そろそろライニングの製作をしなければ。




P1-71.jpg2006-09-08
相変わらず捗ってませんが、地道に歩を進めております。ライニングを作らねば、なんて言っておきながら何故かバック・ブレースを作ってたりしてました。天の邪鬼。



P1-72.jpgそして上下ブロックの角落としなんかもやりまして。






P1-73.jpgそれから今日の作業はもうひとつ。前回のエントリーにアドバイスを頂いた事もあって、輪っぱの勾配の見直しもしました。いじりながらあれこれ考えて、勾配の高さを最大1mm削る事にしました。こういう部分の1mmというのは、想像以上に変化が大きいのであります。結果、前回よりもスムーズな仕上がりになったかと思います。
fujiokaさん、改めてどうもありがとうございました。

P1-74.jpg2006-09-10
今日はロゼッタ製作がメインでありました。今回はエボニー(LMIのヘッドプレート2nd)で作りました。今までで一番スムーズに切削が出来たのではないかと思います。うーむ、精神衛生上とても良い展開なのであります。


P1-75.jpgトップへの穴開けはまたまたサークルカッターと彫刻刀で行ないました。ローズウッドでは難儀するかと思いきや、スプルースよりも簡単でした。とはいえ、チマチマ作業には変わりありません。




P1-76.jpgじっくりゆっくり取り組みますが、ここまで来ると気持ちが逸るのであります。





P1-77.jpgそして、はい!スッポーン!と開きました。






P1-78.jpgお次は合わせ作業です。ラミンの丸棒にペーパーを貼ってトップをゴシゴシと削りつつ擦り合わせていきました。裏側はこんな状態になっております。




P1-79.jpg時は既に日曜日午前3時過ぎ。もう寝ようかと思いましたが、なんだかもったいない。ということで、接着までやっておくことにしました。最近私は接着面の洗浄に無水エタノールを使う様になりました。ローズウッドの脂がとても良く落ちるのであります。
そして接着中の図。今回はロゼッタ君は使わずにクランプだけで固定しておきました。

P1-80.jpg2006-09-11
日曜の夜は子供と一緒につい早寝してしまいました。雷雨の音でハッと目覚めたら、月曜の午前3時半。
作業開始であります。
夕べはブレースの逃し、ブリッジパッチの途中までしか出来なかったのであります。で、まずはブリッジパッチを仕上げちゃいます。形状は現在のカマカ風にしてみました。そういえば我が家のロン・ヤスダはブリッジパッチがありません。硬派(?)です。

P1-81.jpgブレースの合わせも済ませておきました。しかしロゼッタのインレイが終わっていないので、まだブレースは接着しません。





P1-82.jpgさあて、そろそろ出勤しますか。・・・むうう、何だか眠くなってきましたよ。





P1-83.jpg2006-09-13
やあ〜っと、ライニングが出来ました・・・。
実はここまでは大分前に出来ていたのですが、そこから先が全然進んでいなかったのです。



P1-84.jpgこのライニングは「もくもく」で購入したサペリを使っています。サペリはサクサクと加工出来て、とても気持ちが良い材であります。しかし、いつもながら挽き目のピッチがなかなか一定になりません。単純作業である分、体調とか精神状態がモロに反映されてしまうのかもしれません。


P1-85.jpg2006-09-16
やっとこさライニングを接着しました。
今まではトップ、バックを2日に分けて接着していたのですが今回は4本のライニングを一気に接着してみました。但しモールドの厚みがクランプの邪魔をするので外して作業しました。
いつもライニング接着の前には長さを合わせたり上下ブロック側面に接する様に削ったりといった調整業務を行なうのですが、この点パイナップル・シェイプは形がシンプルなので、8の字ボディより楽であります。一度に4本の接着なので、いつもより膠を多く使用します。今回の膠はウォーマー(ベンディング・アイロン)で保温です。

P1-86.jpgそして接着。シンプルな形だからクリップの追従性も良好です。で、さして問題も無く4本のライニングは接着完了したのであります。




P1-87.jpgウクレレは小さくて軽いですから、クリップで山嵐状態のまま放置しても崩れる事はありません。いやーホント、ウクレレっておとなしくて控え目で、製作中から愛着が沸きますな・・・。




P1-88.jpg2006-09-19
ロゼッタに貝を埋めました。今度の貝はマザー・オブ・パール(MOP)です。ウクレレ・サプライ・オブ・ハワイ(USH)から購入した物を使いました。



P1-89.jpg購入状態では径が大き過ぎるので、ポキポキ折ってはゴリゴリ削って合わせ込みしていきます。かなり細かいピースが沢山埋まったパーフリングになりました。




P1-90.jpg当然、削れば粉が出ます。
貝殻の粉は人体に相当な悪影響を及ぼすそうですので、ちゃんとしたマスクが必要です。昨年、私は急性胃腸炎(だったかな)に罹りまして胃カメラを飲むハメになりました。微細ではあるもののポリープが発見され、その場でプチプチと摘み取られたのです。幸い大事に至りませんでしたが、ポリープから「甲殻類のアレルギー反応」が検出されました。エビ、カニは大好物ですが、過去にそれが原因で何か病気になった事はありません。ってことは・・・ 思い当たるのは、貝パーフリングの削り粉・・・。 ああ、恐ろしい。

P1-91.jpgというワケで、粉に対して適切な対応を取った後はエポキシによる接着に移ります。黄色いテープはマスキングです。余計な仕事を増やさぬ為にも、とりあえずなレベルではありますがマスクするのであります。



P1-92.jpg接着出来たら早めに余分なエポキシを掻き取っておきます。コテコテに盛られたエポキシをサンディングで落とすのは思いの外面倒だったりします。うーむ、それにしてもMOPパーフリングもなかなか素敵ではありませんか。



P1-93.jpg2006-09-21
トップのブレースを接着しました。相変わらず進捗が遅いのであります。接着前にロゼッタを仕上げちゃいます。スクレーパーでジョリジョリと削り落として240番でサンディング。次にサウンドホールの角を落として丸みをつけておきました。


P1-94.jpg私はここは当て木無しのフリーハンドで削ります。消しゴム等を当てて削るのもありですが、細かな所は指の感触が伝わる方がやり易く感じます。




P1-95.jpgということで、こんなところでしょうか。インレイが多角形になっているところがハンドメイド感を強調しております。なんちゃって。それにしてもMOPは繋ぎ目が目立つのであります。何か上手いやり方はあるのでしょうか。



P1-96.jpgブレースの接着へと参りますが、まだT字ブレースを作ってませんでした。が、接着面だけ幅を揃えたラフな材にブリッジパッチの逃げを彫るだけでおしまいです。




P1-97.jpgこの様に乗っかるのでありますね。このブレース、やたらと高さがありますが、これは接着時の剛性を確保する為です。面にかかる圧力を稼ぐという狙いもあります。加えて、接着前から仕上がりに近い細い形状になっているとクランプ時に捻れたりする恐れもあります。いずれにせよ、最後にはほとんど削り落としてしまうことになるのであります。

P1-98.jpgで、いつもの様にクランプの刑に処す。だんだん膠に慣れてきたので一気に3本接着してもダイジョブ!と思ってましたが、ウォーマー無しの湯煎だけだと辛いものがありましたとさ・・・。




P1-99.jpgところで、今回の作業で6号機よりも内容が進んでしまいました。ま、7号機は納期指定があるのでそれでもいいんですけれど。その6号機はネック待ちのパーラーとともにキット状態で鎮座しておるのでありました。



P1-100.jpg2006-09-23
トップ板へのブレース接着が無事完了、削りに入ります。なんだか郵便マークみたいであります。




P1-101.jpgでは、T字ブレースから。ザックザックといっちゃいます。






P1-102.jpg次はメインの2本。こちらはミニ鉋でシュルシュルと攻めていきます。表をコンコンと叩いて振動の傾向を確認しつつ(何となく、ですが)ザックリと削っておきます。




P1-103.jpg今度はブレースの左右両端をしゃくっていきます。こうした方が良く響く様な感じがするのですが、モノによってはその限りではありません。例えば、我が家のロン・ヤスダはストレート断面。どう見ても角材のままになってます。なのに、あのハワイ音。一体どうなっているのでしょうか。どれが正解か、分かりません・・・。


P1-104.jpgさて、だんだんと細かい削りへと進んでまいります。この段階では、全体を万遍無く少しずつ削りながら時折コンコンと表を叩いてみて音と振動の様子を確認しつつ進めていきます。ある程度心地良い響きが出せれば良いのかな、と。もう、この辺は完全に自己満足の世界へと没入しまくりなのであります。


P1-105.jpg「おお、これならいいんでない?」というところで一旦止めておいて、軽くサンドペーパーをかけてシェイプを整えてやります。キレイにしたところで箱にしちゃえば見えないのですが、自己満足度アップであります。そして更に細かく削りを加えて、コンコン叩いて、調整を詰めていきます。多分、今までで一番いい感じで響いてくれたのではないかと思っております。

P1-106.jpgただ、パイナップル型ということで通常の8の字型とは振動の仕方が違う筈です。具体策が分からないけども今回のブレーシングはそこを念頭に進めていったのでありますが、結果としてこの様なシェイプのブレーシングになりました。左が高音側、右が低音側です。形状の非対称度合いがお分かり頂けますでしょうか。ふふふ、音出しが楽しみでありますよ。

P1-107.jpg2006-09-25
今日はトップと輪っぱの合わせをやってました。鋸と彫刻刀でブレースの逃げを削って合わせるだけなので大した内容ではないのですが。
実は、このままトップと輪っぱを接着するつもりでしたが、よーく考えたらバック側ブレースと輪っぱの合わせが出来ておりません。更によーく考えたらバックにブレースを接着していませんでした。わたしゃ一体何をしておったのでしょうか・・・。アブナいところでした。

P1-108.jpgということで、バックにブレースを接着したのであります。






P1-109.jpgこれで終わるのも何だかもったいないので、ブリッジを作る事にしました。今までドレメル製の極小ルーター・テーブルにセットして溝彫りしてましたが、精度悪し。そこで今回はオーソドックス?な手法で製作しました。結局こっちの方が正確であります。



P1-110.jpg400番まで研いてタオルで乾拭きすると艶が出ます。艶がでると研き残しの小傷などをチェックし易くなります。この後は弦止めの溝を切って更に仕上げを行なうのですが、何故か今日はここまで。




P1-111.jpgとりあえず適当に乗っけて雰囲気の確認をしつつ自己満足して終わるのでありました。





P1-112.jpg2006-09-26
毎回作る度にあちこち微妙に違いますので、ブレースの形状も変わります。素人が作る楽器ですので品質が安定しないという事もありますが、あちこち変わる度に新しい発見などもあったりして、これはこれで楽しいものです。なんていう事をつらつら考えつつ、シュルシュルと鉋掛けは進むのであります。

P1-113.jpg今回は出来なりな形状のブレースといった仕上がりです。あまり色々と追求してません。写真ではかなり太く見えますが、実際はもっとスリムです。近頃私はバックに関しては剛性を優先するべきではないかと考える様になりました。トップから発せられる空気の振動をしっかりと反射させ、更にはボディ自体の強度を保つ為にもトップ側ブレースの様なシャクレは控える、と。まあ、素人考えですので、そのうち違う理屈を発見するかもしれませんが。

P1-114.jpgバック側も輪っぱにブレースの逃げを加工して、フィッティングの確認を済ませました。今後の予定はトップを接着して、ネックジョイントの加工をして、その後でバックを接着して箱を閉じるつもりです。その次はバインディングか、ネックの準備か・・・。まだまだありますな。


P1-115.jpg2006-09-27
いよいよ箱にする時がやってきました。





P1-116.jpg今日はトップの接着です。パイナップル・シェイプも8の字シェイプも接着作業の大変さは同じでした。さて、次の作業はバックを閉じるか、その前にネック・ジョイントの加工をするか。どちらにしてもジョイントの加工はジグ製作の構想があるので、更新は少し先になるかもしれません。ちなみにジョイント方式は今回もスプラインでいこうと考えております。

P1-117.jpg2006-10-01
接着すると書いておきながら、なんだか遅れてしまいました。あまりの眠さにエントリーを書きながら眠ってしまったりして、実はこのエントリーは書き直しなのであります。
という訳でして、やーっと箱化であります。ネックジョイント処理は後から行なう事に決めました。ラベル貼りも最後にします。
実は、エントリー編集のみならず接着についてもやり直しています。またもやクランプ後に滑って中心がズレてしまったのであります。3mmくらい。全周クランプし終わってから気付きましたが、早めに決断したお陰で膠剥がしはスムーズでした。

P1-118.jpgこれが2回目の直前、スタンバっているところです。中心ズレ確認のし易さ、迅速なクランプを狙ってカムレスクランプをプリセットしてます。膠を塗ったら速攻で4カ所をクランプし、中心を確認した後にスプールクランプをセットしました。



P1-119.jpg固定が終わった後はひっくり返して隙間チェックであります。どうやら無事だった様なので、ついでに内部への膠のハミ出しもチェックです。ウクレレは小さいので箱の中の拭き取りが困難ですから、出来るだけハミ出ない様に心掛けています。今回はなんとかなった様ですが、逆に、キチンと接着されているのか・・・という不安がよぎります。
・・・気にしてばかりではキリがありませんな。
¬(´_`)=3

P1-120.jpg2006-10-03
バックの接着が出来ましたので耳落としとサンディングです。慎重、且つ大胆に削っていきました。ローズは固いのです。今日は全体を240番でサンディングしておきました。
ラウンド具合はこの様になっております。控え目な曲率に設定したつもりですが、それでも丸さが強調されて見えます。きっとパイナップル型なので面が広い所為だからだと思います。

P1-121.jpg参考までに、定規を乗せて後ろから見たところと、






P1-122.jpg横から見たところを撮影しました。曲率の付け方がなんとなくお分かり頂けますでしょうか。
前後左右それぞれの曲率のバランスが悪いと素直な丸みの面に仕上がりません。その場合はバックの外周が妙に丸め込んだ面になるか反り返ってしまったりします。もちろん、どちらも経験済みなのでありまする・・・。ま、本当は見た目のキレイな丸みを作るというより、キレイな音を作る丸みにするべきなんですが。

P1-123.jpg2006-10-05
おもむろにバインディング作業に入る事にしました。





P1-124.jpg毎度の事ながら、トップの溝彫りは楽です。が、勾配付きのバックはメロメロになっております。こういう部分は当然、手作業で溝をキレイに彫り直していきます。ローズウッドは固いので時間が掛かるのが欠点ですが、彫り過ぎの危険は少ないと言えます。例えばマホガニーの様な材だと、ちょっと力加減を間違えると簡単に深く彫れてしまいます。なので個人的には、こうした作業では固めの材の方がコントロールし易いと感じました。

P1-125.jpgルーターを使うので一発でビシッと決まるかと思いきや、そうは行かないのが世間の常。というよりもワタクシが下手なんだと思いまーす。えー、で、こうして細工ヤスリ等を使って仕上げていくのです。



P1-126.jpg更に重箱の隅を突つく様な事をしたりもします。





P1-127.jpgこんな事しなくてもバインディングの角を落とせば同じ事だと思いますけど、まあ、ねえ・・・。






P1-128.jpg2006-10-08
バインディング接着中であります。先だってメイプルを曲げておきました。やはりパイナップル型は楽ですな。すぐ終わりました。





P1-129.jpgそして準備完了の図。
まず片側のトップ、バックを一度に接着する事にしました。硬化後にセンター合わせを行なってから反対側のトップ、バックを接着する予定です。



P1-130.jpgトップ側の接着は楽に出来ましたが、






P1-131.jpgバック側はまたもやハタガネのお世話になっております。ネック側両脇の「肩」の所が一番ねじれ変化のきつい所なので、安全策であります。

製作記録2へ続く
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